KEKにおける光ビームプラットフォームの活動


- ポスト光ビームに向けての報告 -

KEKにおける光ビームプラットフォームの取組の概要

光ビームプラットフォームにおいて、KEKは代表機関として事業全体を円滑に推進するために運営を行うとともに、1実施機関としても活動を行ってきました。

代表機関としての円滑な事業運営

事業として、測定標準化、施設連携、人材育成の3つの取組を柱として進めるとともに、光ビームプラットフォーム(https://photonbeam.jp)を様々な一元的な情報発信サイトとして維持運用し、コンテンツの拡充を行いました。また、広報活動としてJASIS等の展示会への出展やシンポジウム等のイベント開催などを企画実施しました。詳細は光ビームプラットフォームを継承するホームページの沿革のページをご参照ください。

測定標準化の取組

放射光に関し、事業全体としては硬X線XAFS、軟X線XAFS、光電子分光(特に硬X線光電子分光)、小角散乱の4つの代表的な分析手法に焦点をあてて測定標準化に取り組んできました。これらの中で、フォトンファクトリーでは硬X線XAFSと軟X線XAFSの2手法の実験を行いました。
特に硬X線XAFSは国内の企業・団体からも大きく着目され、試料の貸与を行って標準化への関心を高めるとともに、プラットフォームの存在感をアピールしてきました。また、フォトンファクトリーは実施機関とともに、国際ラウンドロビンの提案を行い、先導的な活動を行ってきたところです。 これらの活動は、学会やシンポジウムなどの機会を通して情報発信を進めてきましたが、デジタルデータとして実験結果を集積して一覧公開することについては、施設の特長となるところ(~最高性能)を基準にして施設間の比較が行われたり、誤った解釈や無断流用も可能性として危惧されたことから慎重に進めてきました。そのため、実験結果はまずは各機関が実験条件や解釈を含めた報告書等の形で公開し、適時に実験データを公開するという整理で進めてきました。(⇒実験データの公開ぺージ)